地球の自転は2026年に速くなってる?今年は2024・2025年ほど速くない|1日の長さ・うるう秒を解説

宇宙に浮かぶ地球と時計、2024年・2025年・2026年のカレンダーを背景に、2026年の地球の自転と1日の長さ、うるう秒を表現したアイキャッチ画像
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「地球の自転が速くなっている」というニュースを見て、2026年もさらに加速しているのか気になった人もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、近年に地球の自転が速い時期があったのは事実ですが、2026年は2024年・2025年ほど極端に1日が短くなっていません。

2026年9月22日時点で最も短かったのは7月27日で、24時間より約0.66ミリ秒短い1日でした。

一方、9月22日の1日の長さは24時間より約0.96ミリ秒長い予測です。

また、2026年12月末に「1秒がなくなる」こともありません。IERSは2026年末にうるう秒を実施しないと正式に発表しています。

この記事の結論
  • 2020年以降、24時間より短い日が相次いだのは事実
  • 2026年は2024年・2025年ほど短日幅が大きくない
  • 2026年9月22日時点の最短日は7月27日で約-0.66ms
  • 9月22日は約+0.96msの予測で、24時間よりわずかに長い
  • 長期的には月による潮汐摩擦などで地球の自転は遅くなる方向
  • 2026年12月末にうるう秒は実施されない
  • 2029年の負のうるう秒は予測研究であり、実施予定ではない
  • UTC制度の変更案は2026年10月13~15日のCGPMで審議予定
目次

地球の自転は2026年に速くなってる?

2026年について、「今もどんどん地球の自転が速くなっている」と考えるのは正確ではありません。

地球の1日の長さは常にぴったり24時間ではなく、自転速度の変動によって数ミリ秒の範囲で長くなったり短くなったりしています。

IERSのデータをもとにした日長データでは、2026年9月22日時点で最も短かった日は7月27日で、24時間より約0.66ミリ秒短くなっています。

これに対して、2024年の最短日は約1.66ミリ秒、2025年は約1.37ミリ秒、24時間より短い日でした。

2026年にも24時間より短い日はありますが、2024年・2025年の最短日ほど短くなっていません。

2024・2025・2026年の1日の長さを比

年最も短かった日24時間との差
2024年7月5日約-1.66ms
2025年7月10日約-1.37ms
2026年7月27日約-0.66ms
※2026年は2026年9月22日時点で最も短かった日。

「-1.66ms」は、基準となる24時間より1.66ミリ秒短かったという意味です。

1ミリ秒は0.001秒なので、人が日常生活で「今日は1日が短かった」と感じられるほどの差ではありません。

さらに、2026年9月22日の1日の長さは、24時間より約0.96ミリ秒長い予測となっています。

2020年以降に異例の短い日が注目されてきたことと、2026年にはその高速化が弱まっていることは両立します。

地球の自転速度はなぜ変化する?

地球の自転速度が変わる原因は1つではありません。

  • 大気の動き
  • 海洋や海水の移動
  • 陸上の水や氷の分布変化
  • 地球内部の核やマントルの運動
  • 月や太陽による潮汐

こうした複数の要因によって地球内部や表面の質量、角運動量の分布が変わり、自転速度もわずかに変化します。

そのため、「最近速くなった原因は月だけ」「気候変動だけ」「地球の核だけ」と単一の原因に決めることはできません。

長期的には地球の自転は遅くなっている

短い期間では速くなったり遅くなったりしますが、長期的には地球の自転は遅くなる方向です。

国立天文台は、長期的な減速の主な要因として月による潮汐摩擦を挙げています。

一方、数年から数十年程度では、地球内部の核の運動や海水・陸水・氷などの分布変化が加わるため、自転速度は一定の割合で遅くなるわけではありません。

地球の自転が速くなると生活に影響する?

最も直接的な変化は、1日の長さがわずかに短くなることです。

ただし、近年話題になっている変化はミリ秒単位です。1日が突然23時間になったり、睡眠時間が目に見えて減ったりするような変化ではありません。

一方、非常に高い精度で時刻を扱う通信、測位、電力、交通などのシステムでは、原子時計による時刻と地球の自転との関係を正確に管理することが重要になります。

地球の自転とうるう秒はどう関係する?

現在の標準時刻であるUTC(協定世界時)は、原子時計を基礎に作られています。

一方、地球の自転に基づく時刻がUT1です。

地球の自転は完全に一定ではないため、UTCとUT1の間には少しずつ差が生まれます。

現在は、この差の絶対値を0.9秒未満に保つため、必要に応じてUTCへ1秒を加えたり差し引いたりするうるう秒の仕組みがあります。

1972年の運用開始以降、これまで27回のうるう秒が実施されましたが、すべて1秒を加える「正のうるう秒」でした。1秒を削る「負のうるう秒」はまだ実施されたことがありません。

2026年12月に1秒減る?

2026年12月末に時計から1秒が削除されることはありません。

IERSは2026年7月6日付のBulletin C 72で、2026年12月末にうるう秒を導入しないと正式に発表しました。

つまり、2026年末には1秒を加える正のうるう秒も、1秒を削る負のうるう秒もありません。

2029年に負のうるう秒が入る?

「2029年に負のうるう秒が入る」という話もありますが、実施予定として決まっているわけではありません。

2024年にNatureで発表された研究は、地球の核などによる自転変化を外挿すると、当時のUTC制度のままなら2029年までに負の時間調整が必要になると推定しました。

しかし、地球の自転を長期間正確に予測することは難しく、さらにUTC制度そのものを変更する議論が進んでいます。

そのため、「2029年に必ず1秒削除される」と考えるのは誤りです。

「うるう時間」は2027年から?時計を1時間ずらすわけではない

2026年には「うるう秒が、うるう時間になる」という表現もニュースで見られます。

ただし、「うるう時間」はBIPMの決議案で使われている正式名称ではなく、2027年5月20日に時計を1時間ずらす案でもありません。

BIPMの決議案で示されているのは、continuous UTC(連続UTC)を2027年5月20日から有効にし、UT1とUTCの差として許容する最大値を3600秒、つまり1時間まで広げるという内容です。

現在のように約1秒の差を小まめなうるう秒で調整するのではなく、より長期間にわたってUTCを連続して使うことを目指しています。

ただし、これは2026年9月22日時点ではまだ決議案です。

第28回国際度量衡総会(CGPM)は2026年10月13日~15日に開催され、この案が審議される予定です。

まとめ|「近年は速かった」と「2026年はそれほど速くない」は両立する

  • 2020年以降、24時間より短い日が相次いだ
  • 2024年の最短日は24時間より約1.66ms短かった
  • 2025年は約1.37ms短かった
  • 2026年9月22日時点の最短日は約0.66ms短い7月27日
  • 9月22日は24時間より約0.96ms長い予測
  • 長期的には潮汐摩擦などによって自転は遅くなる方向
  • 2026年12月末にうるう秒は実施されない
  • 2029年の負のうるう秒は確定した予定ではない
  • UTC制度の変更案は2026年10月のCGPMで審議予定

「地球の自転が速くなっている」という話には、2020年以降に異例の短い日が観測されてきた背景があります。

ただし、2026年のデータを見ると、2024年・2025年ほど1日が短くなっておらず、9月には24時間より長くなる日もあります。

2026年に次に注目したいのは、10月13~15日のCGPMです。連続UTCに関する決議が採択された場合は、うるう秒に関する説明を更新する必要があります。

参考・出典

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