モバイルバッテリーに膨張・異常な発熱・異臭・液漏れなどがある場合は、充電や使用を止めてください。触ること自体が危険な状態では無理に移動させず、距離を取って119番通報を優先します。処分方法は自治体や販売店の案内に従い、一般ごみに出さないでください。
消費者庁の注意喚起 / 経済産業省の安全情報
モバイルバッテリーが膨らんでいる、以前より熱い、充電できない、変なにおいがするなどの異常がある場合は、そのまま使い続けず、充電・使用を中止してください。
今まさに煙・火花・炎が出ている場合
製品から離れて身の安全を確保し、119番通報してください。炎が大きい、激しく噴き出している、自分で安全に対応できない場合は無理に消火しません。
消防庁は、モバイルバッテリーなど小型のリチウムイオン電池使用製品について、安全が確保できる場合に限り、消火器や大量の水による初期消火を案内しています。
NITEによると、2021~2025年の5年間に通知されたリチウムイオン電池搭載製品の事故は2,140件。製品別ではモバイルバッテリーが最多で、事故件数は春から夏に増え、8月にピークを迎える傾向があります。
※NITEの事故件数には重大製品事故のほか、事故情報収集制度による非重大事故、調査中の事故なども含まれます。
モバイルバッテリーが膨らんだらまず何をする?
膨らんだモバイルバッテリーは、「まだ動くから使える」と判断しないことが重要です。
NITEは2026年の最新チェックリストで、異常を感じたら使用を中止し、安全に扱える状態であれば金属缶や土鍋などの燃えない容器に入れ、販売店やメーカーなどへ相談するよう案内しています。
無理に移動させないでください。
持てないほど熱い、煙が出ている、火花・炎が出ている、液漏れしているなど、触ること自体が危険な状態なら、燃えない容器へ移そうとせず距離を取ってください。
モバイルバッテリーの異常サイン
NITEの2026年最新チェックリストと消防庁の現在の注意喚起では、次のような変化が異常のサインとして挙げられています。
| 状態 | 異常の例 |
|---|---|
| 熱 | 充電中に以前より異常に熱い/持てないほど熱い |
| 形 | 膨らんでいる/変形している |
| におい・音 | 焦げ臭い/化学薬品のようなにおい/パチパチと異音がする |
| 液漏れ | 液体が漏れ出している |
| 充電・動作 | 充電できない/急に充電がなくなる/突然電源が切れる |
| 損傷 | 落下・衝撃などで変形や破損がある |
異常が一つでもあれば、動作確認のために充電し直したり、使い続けたりしないようにしてください。
膨らんだモバイルバッテリーが危険な理由
モバイルバッテリーが膨らんだからといって、直ちに爆発すると断定することはできません。
ただしNITEは、膨らんだリチウムイオン電池の内部には可燃性ガスがたまっていると説明しています。
その状態で強い衝撃や外力が加わり、電池内部が損傷するなどすると、異常発熱によって可燃性ガスが発火するおそれがあります。
そのため膨張は、「少し様子を見る」状態ではなく、使用を中止して対処するべき異常として扱います。
押す・穴を開ける・分解するのはNG
膨らんだ部分を手で押して戻したり、針などで穴を開けたり、自分で分解したりしないでください。
消防庁も、変形した製品を無理に元へ戻そうとして力を加える行為は厳禁としています。NITEも強い衝撃・圧力を加えないこと、廃棄時に分解しないことを案内しています。
- そのまま充電を続けない
- 膨らんだ部分を押さない
- 折り曲げない
- 穴を開けない
- 分解しない
- 落としたり強い衝撃を加えたりしない
- 一般ごみや回収ボックスへ自己判断で入れない
モバイルバッテリーが発火したらどうする?
発火した場合は、自分で消すことより先に身の安全を確保します。
1. 周囲へ知らせて製品から離れる
消防庁は、製品が激しく燃え始めた場合は周囲へ火災を知らせ、製品から離れて自分と周囲の人の安全を最優先するよう案内しています。
NITEも、煙や炎が噴き出している間は絶対に近寄らないとしています。
2. 身の安全を確保して119番
安全な場所へ離れたら119番通報します。周囲に人がいれば通報を頼んでも構いません。
炎が大きい、自分では対処できない、危険だと感じる場合は初期消火をせず避難してください。
3. 安全が確保できる小型品なら消火器・大量の水
モバイルバッテリーのような小型のリチウムイオン電池使用製品について、消防庁は火勢が収まるなど安全が確保できた場合に、次の初期消火を案内しています。
- 消火器を使う
- 大量の水を掛ける
- 水をためたバケツに投入する
NITEも、ポケットに入る程度の小型モバイルバッテリーについて、火花が収まった後に大量の水を掛ける方法を案内しています。
「発火したらすぐ近づいて水を掛ける」という意味ではありません。
煙・炎・火花が激しく出ている間は離れることが先です。水による初期消火は、安全が確保できる小型品についての対応です。
4. 火が消えても再発火に注意
リチウムイオン電池は、炎が消えても再び出火する可能性があります。
NITEは安全に対応できる場合、消火後は可能な限り水没させた状態で消防機関へ連絡する方法を案内しています。一方、消防庁は消防隊が到着するまで触れないよう案内しています。
そのため、消えたバッテリーを無理に拾って移動させないことが重要です。すでに安全に大量の水で冷却している場合はその状態を保ち、それ以外は不用意に触らず消防隊の指示を待ってください。
状態別|今すぐ何をする?
| 状態 | 行動 |
|---|---|
| 膨張・充電不能などの異常のみ | 使用・充電中止。安全に扱える場合は燃えない容器へ入れ、販売店・メーカーへ相談 |
| 持てないほど熱い・異音・液漏れなど | 無理に触ったり移動させない。危険を感じる場合は離れて119番 |
| 煙・火花・炎が出ている | 離れて安全確保→119番 |
| 火勢が収まり安全な小型品 | 可能なら消火器または大量の水で初期消火 |
| 消火後 | 再発火に注意し、むやみに触らず消防隊の指示を待つ |
膨らんだモバイルバッテリーはどう捨てる?
膨張・破損したモバイルバッテリーを、燃えるごみや不燃ごみなど通常の一般ごみに混ぜないでください。
NITEと環境省は、メーカーによる回収や自治体の回収区分など、地域・製品に応じた正式な廃棄方法を確認するよう案内しています。
自治体によって「有害ごみ」「危険ごみ」「拠点への持ち込み」などルールが異なるため、全国共通で「不燃ごみに出す」とは言えません。
膨らんだ電池をJBRC回収ボックスへ入れない
一般社団法人JBRCは、膨張・変形・破損・液漏れした電池は回収対象外と明記しています。
そのため、膨らんだモバイルバッテリーを自己判断でJBRCのリサイクルBOXへ入れないでください。
メーカー、自治体、販売店などへ事前に「膨張しているモバイルバッテリー」と伝え、受け入れ方法を確認するのが確実です。
家電量販店なら必ず膨張品を回収するわけではありません。
店舗・回収制度によって対象条件が異なります。持参する前に確認してください。
「捨てる前に電池を使い切る」は膨張品にも必要?
ここは公式情報を読むと迷いやすいポイントです。
NITEや消防庁は、通常のリチウムイオン電池を廃棄する際には電池を使い切るよう案内しています。
一方で、同じ公式情報では、膨張・異常発熱・異臭など異常がある場合は直ちに使用・充電を中止するとされています。
異常品は「残量をゼロにするため」に使い続けない
膨らんでいる、異臭がする、異常に熱いなどの状態なら、使い切るために再使用・再充電するのではなく、使用中止を優先してください。処分方法は異常の状態を自治体・メーカーなどへ伝えて確認します。
真夏の車内・直射日光に置きっぱなしにしない
NITEと消防庁は、リチウムイオン電池搭載製品を高温環境で使用・保管しないよう注意しています。
特に夏は、次の場所への放置を避けてください。
- 炎天下の車内
- ダッシュボードや座席
- 直射日光が当たる窓際
- 砂浜や屋外ベンチ
- 直射日光が当たるかばんの中
NITEは、高温になった自動車内に置かれていたモバイルバッテリーと周囲を焼損した2024年の事故事例も紹介しています。
2026年NITEが呼びかける「3つのC」
| 3つのC | 行動 |
|---|---|
| Cool Choice | 販売元、製品情報、リコール、PSE表示などを確認して選ぶ |
| Careful use | 高温・衝撃・圧力を避け、異常時は使用中止 |
| Correct disposal with better recycling | メーカー・自治体の方法を確認して正しく捨てる |
すでに膨張や異常発熱が出ている人にとって、まず優先するのはCareful useの「異常時は使用中止」です。
モバイルバッテリーのよくある質問
少し膨らんだだけなら使える?
使い続けないでください。NITE・消防庁とも、膨張・変形は異常のサインとして使用・充電の中止を案内しています。
以前より熱い場合は?
充電中に以前より異常に熱くなる状態はNITEの異常例です。消防庁も「持てないほど熱い」を事故のサインとして挙げています。
充電できないだけでも異常?
はい。NITEは「充電できない」状態も異常の例として挙げています。別の充電器を次々試すのではなく、使用・充電を中止してください。
焦げ臭い・パチパチ音がする場合は?
異常のサインです。使用をやめ、触ることが危険な状態なら距離を取ってください。
モバイルバッテリー火災に水を掛けてもいい?
小型のモバイルバッテリーについて、消防庁・NITEは安全が確保できた状態で大量の水を使う初期消火を案内しています。
ただし、煙や炎が激しく出ている最中に近づくのではなく、まず安全確保と119番を優先してください。
膨らんだバッテリーは回収ボックスへ入れていい?
自己判断で入れないでください。JBRCは膨張・変形・破損した電池を回収対象外としています。自治体やメーカーなどへ事前に状態を伝えて確認してください。
不燃ごみに出せる?
全国共通ではありません。一般ごみへ混ぜず、お住まいの自治体が指定するリチウムイオン電池の回収・廃棄方法を確認してください。
まとめ|異常が出たら「まだ使えるか」を試さない
モバイルバッテリーが膨らんだ、以前より熱い、充電できない、異臭・異音がするといった状態になったら、「まだ使えるか」を確認するために充電や使用を続けないことが最も重要です。
発煙・発火していない異常品は使用を中止し、安全に扱える場合のみ燃えない容器へ移して販売店・メーカーなどへ相談します。
すでに煙や炎が出ている場合は、製品から離れて身の安全を確保し119番。安全が確保できる小型品であれば、消火器や大量の水による初期消火が選択肢になります。
処分する場合も、一般ごみやJBRC回収ボックスへ自己判断で入れず、「膨張・破損している」と伝えて自治体・メーカーなどの指示を確認してください。
情報確認日:2026年8月28日
公式情報:
NITE「夏バテ(夏のバッテリー)」2026年注意喚起
NITE 製品安全情報マガジン Vol.506
NITE モバイルバッテリー「異常・発火時はどうする?」
総務省消防庁 リチウムイオン電池「使うとき」
総務省消防庁 リチウムイオン電池「捨てるとき」
JBRC 回収対象・対象外

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